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2014年4月22日 (火)

マタ旅のリスク

最近は、妊婦さんの旅行=マタニティー旅行が“マタ旅”と呼ばれるようになりました。移動に無理がかからないようにスケジュールされてたり、宿泊する部屋や食事が妊婦さん用にアレンジされているようなプランも販売されているようです。
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ゴールデンウイークが近づいている事から妊娠中の旅行についての問い合わせも増えているのですが、「止めはしないが、お勧めもしない。」というのが当院の基本スタンスです。

安定期に入り落ち着いた状態であっても、妊娠中は母児ともに何が起こってもおかしくはありません。出発前には何とも無くとも、飛行機に乗ると機内の気圧低下により腸のガスが膨張して子宮を圧迫するので、到着先でお腹が張ったり出血したりで入院治療が必要になる事があります。入院したまま出産まで帰れなくなる場合もあります。長時間座っている事により、血栓症のリスクも生じます。

機上で異常が起こって、飛行機の運航スケジュールに影響が出たりしたら、航空会社や同乗の客の損失に対する賠償責任も生じるそうです(実際に賠償を請求されるかどうかは別ですが。)

海外旅行では、更に言葉の問題とお金の問題が出てきます。まずは適切な場所で診療を受けるまでが一苦労。万一、早産になって赤ちゃんが集中治療室で治療を受けるような事になったら数千万円コースの治療費になる覚悟が必要です。

国内であっても、何かあったら旅行先の周産機医療の負担になるので、普通の産婦人科医は“マタ旅”を勧める事は無いはずです。

“マタ旅”が旅行先の周産期医療を圧迫している事実について、こんなブログがあります。

LUPOのパワー全開な日々/ネズミの国はそんなに魅力的?
http://ameblo.jp/lupoburabura/entry-10761059713.html

(江坂)

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